犬の戦士団SAKURAその後
11月18日 過去に戻る

僕は久し振りにSAKURAに会いに行った。
どしりと威嚇する様子はなく、小屋の片隅でくるりと可愛い瞳をし、
うずくまり、曲がり掛けた首と、かすれた鳴き声だった。
さて、SAKURA。君から「犬の戦士団」が始まったのだ。
だからこそSAKURAを悲惨に、可哀想に、ましてや可愛く、、
撮影するつもりは全く、まるで、まるで、さらさらない。
小屋から出てくる君を僕はじっと待ち、ノシリと出てきた瞬間、
相変わらず僕はソルジャーのように這いつくばり、洋服は土まみれ、
そして君を見上げた、そして君は僕を見下ろす。
クールな写真が撮れたじゃないか。
生きていくのだ、カッコよく、美しく、最もクールに。
すべての生命体が狂おしい程に切なく感じる瞬間は、
絶好の写真家生命の継続と、
前も後もない永遠の写真日和だ。
撮り下ろしWEB発表
2016最新作2「分離と融合」より「犬の戦士団SAKURAその後」一枚抜粋。