I Need To Be In Love
2017冬 − 居なくなった犬へ Letter−

大きな公園の近くに品揃えはほとんど駄菓子の小さなスーパーがあり、そこを曲がり真っ直ぐ行くと池に辿り着く。池にはアヒル、亀、鯉、そしてよく人間がジョギングしている。その池の横に僕の家はある。コンビニの明かり、車の騒音、何もない。静かな住宅地。この場所に家を建ててからは、朝は池から照らされる光があり、夕方は夕日がある。
その光に逆光で神々しく歩いてくるのはご近所のおば様。毎朝ウオーキングをしている。早朝、娘を保育園に連れて行くのだけど、「あら、おはよう」と、おば様はご挨拶をしてくれる。娘はいつも小さな笑いをこらえている。「パパまたやね。。。」と一言。そう。そのおば様のウオーキングは、後ろ向きに歩くのだ。手法が後ろ歩きまたは逆歩きなのだ。ただでさえ朝日、逆光で神々しく歩いているのに逆歩きまでしてくれるのだから、毎朝が新鮮で楽しくなる。
逆歩きのおば様に挨拶をし、保育園に向う途中には「飼いならされた犬達」=飼い犬が沢山いる。テキストにもあるが、僕は犬を飼ったことがない。戦士団にされたご近所の犬を久々に覗きに行くと入居者募集となっていた。そうか、引っ越したのか。少し寂しい。その犬に僕はライオンにも似た美しさを感じた。その犬にはいつも美しい池から照らされる光があった。今、どうしているのだろうか。そんなに深刻に考えてはいないが、その犬は僕の作品になりYPコレクションもされ、永遠になっている。
ところで永遠なんだけど、多分永遠に名曲だろうI Need To Be In Love/ CARPENTERSを久々に聞くと聖者の行進を思い出した。あのセリフも思い出す「うーの事を考えていました」確かこのようなセリフがあったはずだ。当時、赤髪になった広末に高校生の僕にはどっきん。「うぁ。広末が髪の毛すげえ赤いやぁ。。」そんな事を思っていた。
ところで、ウーは何者だったのだろうか。
今更レンタルしないが、ウーはなんだったのか。
いちいち調べずに永遠にしておこう。
作品「犬の戦士団」より一枚抜粋「光と瞳」