チョコレート

September 18, 2017

さて、このBlogには記録しているが、僕は公式FBページの投稿を全て一旦削除した。それは春の個展が終わった頃だ。理由は言葉達が無駄に感じてきたからだ。
きっとそれは写真に変えて行かなないと意味もないだろうと。小説家でも上手なポエムでもないのだから。でもまた、僕はいちいちメッセージを勝手に残していこうと思う。
それは、文章と掲載する作品とは全く関連性はないが、これまでの作品を幾つかピックアップして残していこうと思う。理由は分からないけど中国に行った時に、なんとなく思っていた。

 


気がついている人は、気づいているかもしれないけど、僕は個展等で出張する時は、一切観光をしない。まるで観光に興味がなく頭の中は、地元で作品を作成し発表する現場(展示会場)に意識が全て集中しているからだ。だから、観光に興味のない僕は、何処に行こうが、海外に行こうが観光をしない。目的の現場にすぐに行きたいだけの、非常につまらない男と言ってもいいだろう。ショッピング、景色、文化、食、自分でも驚くほど行こうと思いはしない。例えば”こんなラーメン食べたよ””見てこの景色”"こんなホテルだわ"”素敵なカフェ”このような事はもちろん僕のアンテナにない。ただいつも写真がそこにあって現場=展示会場をこの目で観る事が全てで、それが缶コーヒーすら最高のカフェを超える味にしてくれる。

そして、地元以外では絶対に作品を撮らないようにしている。いや、アンテナが孤立された自分にひたすらに向かっているからだ。でも、人間観察を異常なほどにしてしまうとこがある。お見上げを求められ、買いに行くと中国の大きなシュピングモールでは凄まじい人の数がレジに並んでいた。こんなにレジに並ぶ光景は初めてだった。お見上げにセンスがない僕は適当に沢山購入する。「ああ、もうめまいがするな、空港で買っておこうか」など、思ったりもしたけど一人の少女が僕の前で嬉しそうに並んでいた。その子のママはチョコレートだけ手に持っている。周りはカゴに入りきれないほどの、米、野菜、肉、服などを詰め込みまくっていたんだけど、その子のママはチョコレート1個だけ手にして並んでいる。(貧相とか、可哀想とかではない)少女はチャイナドレスを着ていて僕をチラチラ見ながら、くるくる回っている。行列から離れて、水槽に入れられた金魚を見たり、レジを見たり、とても嬉しそうだった。ニコニコと本当、眩しい笑顔の子供だった。

30分以上、並んだだろうか。。。いよいよその子のチョコはレジの定員の手に渡る。少女の嬉しそうな顔は更に嬉しそうで、レシートを持ってくるくるまた回り出した。
ママは優しい表情で子供に目線を合わせ、チョコを渡していた。小さな、とても小さな物語が美しく感じた。(何度も言うが一杯のかけそばや、貧相とか、可哀想とかではない)そのように、一つ一つに小さな物語に、感動を感じたらなんて素晴らしくて、美しいことか。

・作品「震える瞳」より
Photo by Shinichiro Uchikura

Please reload

特集記事

I'm busy working on my blog posts. Watch this space!

Please reload

最新記事

April 26, 2019

Please reload

アーカイブ