三割増しの世界
数日前から空=上ばかり見上げている。つい最近までは新作で下=地面ばかり見ていたのに、下と上の交差する部分の頭の切り替えをする必要もなく、カメラを切り替えている。望遠レンズとマクロレンズ。空を見上げてカメラを持つのは上のほうの夕方だ、ゴーっと飛行機雲が夕日と月の間に通り過ぎていく。また、木の枝に何の花だかわからないが、したたれ落ちる花など...とても遠くから撮る。いわゆる風景というのをBABY完結に向けて撮影している。心にすっと入ってきているから自然に撮れる。そして新作の下の方は繰り返しのライフワークのようになってきている。これは来年には発表できたらいいと思っている。500点にしてセレクトして100点のシリーズになるはずだ。

ところで僕は今日、転んだ。深い意味もなくただ撮影中に転んだ。机の角に頭をぶつけ血が出た。バンソーコで処置するだけで治る程度の傷だ。しかしその後、また今度は階段で転んだ。まったく、なんだろう。どれだけ転ぶのか。目の上に出来た傷を見ると、ある言葉を思い出した"みんな自分の神話を作りたがる時代です。SNSは三割増しの世界。試しに僕も斜め45度から自撮りしたんです"そんな言葉を思い出した。僕もそのように傷ができたからなのか、ひどいものだ。スマートフォンの機能の補正をしてもひどいものだ。そんなことをふと思い、そして空を見上げてまたカメラを持つ。そしてまた、水曜日は休みだから下も見るだろう。
ただひたすらに撮る行為は、ひたすらに生きることに繋がり、僕はますます突破口を探している。 ・ 今日の画像は犬。これまた安くで売っていたものだから購入。 3月は台湾のWFDがある。ここでもまた新たな出会いや、新たな発見もあるだろう。 メインビジュアルになっている自分の作品「犬の戦士団」を見て僕は何を感じ、現地で何を持ち帰るのか。早いものでもう3月になる。