バナナの叩き売りのような世界中のストリートファイターな写真家達。「Collection」"車椅子"


海から長く、長く、ひたすら歩く。すると見たこともない場所に小さな小屋がある。そこでは、おじいさん、おばあさん、そして若い男の子が忙しそうに、貴金属を再利用しているようだ。まるで映画「スワロテイル」のような光景だ。「ここは立ち入り禁止なんだけどね...?」「あ、すみません。気が付きませんでした。面白いものがあるので写真を撮っていいですか?」「あんた、変わってるな。」その程度の会話で僕はガラスだらけの道を長靴で歩き下を向く。"そこには誰かといた記憶"まさにそのような生命体達が沢山ある。ありすぎて困るくらいだった。ふと見たら車椅子があった。誰が乗っていたのか、元気になったのだろうか、この車椅子のクッション部分が随分座った後がある。十分役目を果たしたんだろうな。太陽の強い光と影に突き刺された車椅子。木の枝、何かの破片が沢山あるが僕はステージを作り、そのままそのステージに乗せた。ゴミの山の一番上に登り、車椅子にカメラを向ける。不安定な天候だから曇りになって光がソフトになったりする。僕は再び突き刺さるような日差しを待った。その時が来てf32にし転びそうなほどに足場が悪かったので、連写モードにした。さあ、十分役目を果たした車椅子はこんなにも素晴らしいじゃないか。そんなことを思いながらタバコを一服。書斎に戻りプリントする。なんて美しい姿だ、永遠の美しさを放つ「Collection"車椅子"」となった。 ・ さて、僕は台湾のコマーシャルフォトギャラリー居芸廊G.GALLERYに行った。今年三月に第3回WONDER FOTO DAYでキュレーター賞(Joanna Fu|傅尔得 選)を受賞した受賞記念展。今回の個展開催に至るまで、ディレクターのFang Yen Wenさんを始め、スタッフの皆様。特に日本語でひたすら展示に向けて打ち合わせをしてくれたSburinaさんには本当にお世話になった。感謝だらけだ。展示最終チェック日の8月31日。台湾に着くと相変わらず観光は一切せずそのままGALLERYに行く。ビルの地下にあるGALLERYで入ると別世界で美しい。そしてスタッフの方々が暖かく迎えてくれた。すでに展示シュミレーション通りに展示は完成していて、有難かった。そういえば作品"十一月の星"は額装(マット)などをして個展をしたことがなかったような気がする。とても新鮮で黒の額に白マットはより作品が引き立つようになっていた。WONDER FOTO DAYメディア担当のDan DanとFang Yen Wenとのトークも無事に終わりとても楽しかった。ありがたいことにコレクターさんに作品も購入していただいた。インタビューなどもいろいろ受けた。なんだか照れくさいけどしっかり伝えないと。疲れやすい僕はぐっと力を入れて、記事インタビュー&ビデオインタビューに集中した。Fang Yen Wenさんと昼飯&夜飯に行き、来年の九月に海外である大きなオファーをいただいた。作品「Collection」はアジア中に広めたいと思っている。 Canon主催写真新世紀優秀賞のことをとても喜んでくれた。それはキュレーターJoanna Fuも同様に。僕は嬉しいことは、とびきり喜ぶ。もう来月には写真新世紀展が始まり東京都写真美術館でグランプリ公開審査が開催される。36歳の僕の分岐点を大きく変化しチャンスを与えてくれた、EMON AWARD小松氏、キュレーターJoanna Fu、WONDER FOTO DAYのFang Yen Wen。そしてT氏。この4名を後悔させるわけにはいかない。さて、僕は写真新世紀展に向けてもっとストイックに自分を追い込むために、包み隠さずこのブログで気持ちを公開することでプレッシャーもかけている。必ず自分自身が納得する、後悔しないように、体当たりで自分に勝たなければならない。そんな気持ちで挑む。アーティストは無口などどと言われているが、そうではない。特に海外では日本人は無口すぎると思ったくらいだ。バナナの叩き売りのような世界中の写真家のストリートファイター達を僕はこの2年間、WONDER FOTO DAYで沢山見てきた。僕は7th EMON AWARD とWONDER FOTO DAYで学んだことは自分で自分の作品を胸を張って叫ぶことこそが、自分の作品に、そして展示=発表することに責任を持つことだと思っている。だって自分の作品を制作し、発表するのは自分なのだから。そして最初から最後まで戦う相手はいつだって自分自身だから。 ・ 8月、東京での思い出。

EMON小松さまとTさま

9月、台湾での思い出。