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見慣れている町並み、道端をよく観察してみる。
誰も目にもしない場所に沢山の生命体達がいることに気付く。
それは一般的に言うとゴミと言われる種の物たちだった。

それら全て、形ある物は必ず消え、命あるものは必ず死に向かう。
その最後の姿形を写真に残すことで、時を凍らせ、永遠に留めておくことにした。  

陰を見つめることは、生への尊さを見つめることと同意義であると私は考える。
真っ直ぐに見つめ、その場でステージを作り太陽の光で撮影した。
魂すら撮りたいと思った。
やがてそれらはひとつひとつ、私の尊い宝物、Collectionとなった。

I often observe familiar townscapes and roadside. I realize that there are lots of life in places no one notices. Generally speaking it was a kind of garbage. All of them, things with form are certainly disappearing, things with life are definitely going to die. When I captured the last figure in the photograph, I decided to freeze the time and to keep it forever. I think that staring at the shade is equivalent to accepting the preciousness of life. I stared straight, and also I made a stage right then and photographed with the sunlight. I wanted to photograph even the soul. Eventually they became my precious treasures one by one as “Collection”.

アーティスト 澤田 知子氏  Collectionについて作品解説

​- Canon写真新世紀より抜粋 -

ステイトメントの言葉が詩的で、表現しようとしていることと言葉にズレを感じました。様々なモチーフがあるにも関わらず、作家の眼には同等のものとして写っていて、有機無機関係なく被写体を見つめる視点がおもしろいと思います。わざとなのか?ピントが甘いものがあって、それが理由かどうかはっきりとは分かりませんが、ピントが甘いことで印象が弱くなり、少し物足りなさも感じました。粘り強く挑戦されていること、プリントのサイズが大きいこと、応募作品の点数も多いことから、この作品というよりは作品から見えてくる作家本人の可能性に期待して優秀賞に選びました。ついに受賞おめでとうございます!

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